ウロストミーの方はストーマ用装具のパウチ(袋部分)にたまった尿を定期的に排出する必要があります。外出中や就寝時など、すぐにトイレへ行けない場面では、パウチ内の尿がたまることや、排出するタイミングが気になることがあります。この記事では、そのようなときに役立つ蓄尿用品として、レッグバッグとウロバッグ(採尿バッグ)の特徴や使い分けを紹介します。あわせて基本的な使い方や衛生管理の注意点も解説します。
蓄尿用品とは?

ウロストミーの方は、ストーマから排出され、パウチにたまった尿を定期的に排出する必要があります。外出時や就寝時など、長時間尿を排出できない場面では、パウチ内の尿量が増えて重くなり、排出のタイミングが気になることがあります。
こうした場面で使われるのが、パウチに接続する蓄尿用品です。代表的なものには、脚に装着するレッグバッグや、主に就寝時に使用するウロバッグ(採尿バッグ)があります。蓄尿用品を接続すると一時的にためられる尿量を増やせるため、すぐにトイレへ行けない時間にも対応しやすくなります。
蓄尿用品の種類:レッグバッグとウロバッグ

レッグバッグとウロバッグは、どちらもパウチに接続して尿をためる用品です。ただし、容量や形状、使いやすい場面には違いがあります。
レッグバッグは外出や移動時など、大容量のウロバッグは就寝時などで使用されます。どちらも、長時間にわたって尿を排出しにくい場面で役立つため、それぞれの特徴を知り、生活スタイルに合わせて使い分けることが大切です。
レッグバッグの特徴
レッグバッグは、パウチに接続し、専用のベルトを使って脚に固定する蓄尿用品です。パウチに加えてレッグバッグにも尿をためられるため、外出や移動など、すぐにトイレへ行けない時間が続く場面で役立ちます。
製品によって容量は異なり、350mL~900mL程度のものがあります。脚に装着して使用するため、容量だけでなく、体の動かしやすさや衣服への収まりなども、選ぶときの目安です。
コンビーンセキュアーレッグバッグ

「コンビーンセキュアーレッグバッグ」は、容量350mLと750mLから選べるレッグバッグです。裏面には不織布を使用し、ねじれに強く折れ曲がりにくいチューブを採用しています。レッグバッグベルトが付属しており、脚に固定して使用します。
ウロバッグ(採尿バッグ)の特徴
ウロバッグ(採尿バッグ)は、パウチに接続し、主に就寝時など長時間尿を排出しにくい場面で使用する蓄尿用品です。夜間用として販売されている製品には、1,000mL~2,500mL程度の容量があります。
製品によっては、ストーマ用装具側への尿の逆流を防ぐ逆流防止弁を備えています。すべての商品に付いている機能ではないため、必要な場合は購入前に製品の構造を確認してください。
ウロガードプラス閉鎖式導尿バッグ 2500ml

「ウロガードプラス閉鎖式導尿バッグ 2500mL」は、容量2,500mLの採尿バッグです。導尿チューブは折れ曲がっても閉塞しにくい形状で、尿の流れを確認しやすいドリップチャンバーを備えています。
※逆流防止弁の有無など、一部の仕様は品番によって異なるため、購入前に商品情報をご確認ください。
レッグバッグとウロバッグの使い分け

レッグバッグは脚に固定できるため、外出や移動など日中の活動時に取り入れやすい用品です。一方、容量の大きなウロバッグは、就寝時などまとまった時間尿を排出しにくい場面に向いています。
ただし、使用するバッグを時間帯だけで決める必要はありません。外出時間の長さや尿量、トイレへ行ける間隔なども踏まえて選んでください。
自分に合う容量や使い方が分からない場合は、医師や看護師、ストーマ用品の販売店へ相談する方法もあります。
レッグバッグ・ウロバッグの選び方

レッグバッグ・ウロバッグには、容量のほか、袋やチューブの構造などにも違いがあります。
使用する場面や尿量、体格、活動量などを整理し、自分の生活に取り入れやすい製品を探すことが選び方の基本です。接続部分の仕様も製品ごとに異なるため、現在使用しているストーマ用装具との組み合わせも確認してください。
容量による選び方
レッグバッグには350mL~900mL程度、夜間用のウロバッグには1,000mL~2,500mL程度と、さまざまな容量があります。容量が大きいほど多くの尿をためられる一方、尿がたまったときにバッグが重くなりやすい点には注意が必要です。
外出時にレッグバッグを使う場合は、トイレへ行けない時間の長さや、その間にたまる尿量を踏まえて容量を選んでください。歩きやすさや衣服への収まりも、あわせて確認しておきたいポイントです。
就寝時に使用するウロバッグでは、夜間にたまる尿量に合った容量を選ぶことが基本となります。自分に適した容量が分からない場合は、医師や看護師などへの相談も検討してください。
素材・構造による選び方
レッグバッグ・ウロバッグは、製品によって袋の素材やつくりが異なります。袋本体にプラスチック素材を使用したタイプや、肌に触れる面に不織布を設けたタイプもあり、素材も選ぶときの目安です。
チューブの構造も、製品ごとにさまざまです。レッグバッグには、ねじれに強いじゃばら状のチューブを備えたものがあります。ウロバッグでは、折れ曲がっても尿の流れが妨げられにくいよう、形状を工夫したものもあります。
そのほか、レッグバッグでは、脚に固定するベルトの仕様も確認したい点です。内側に滑り止め加工を施したタイプなどがあります。
ウロバッグでは、逆流防止弁の有無や排出口の形状・開閉方法、袋の形などにも違いがあります。低いベッドでも使いやすいよう高さを抑えたタイプもあるため、使用する環境や扱いやすさも踏まえて選んでください。
レッグバッグ・ウロバッグの基本的な使い方

レッグバッグは、排出口が閉じていることを確かめてから、ベルトなどで脚に固定します。その後、取扱説明書に沿ってチューブの長さを調整し、パウチへ接続してください。
ウロバッグは、ベッドフレームなどに吊り下げて使うタイプがあります。使用中はチューブが折れたりねじれたりせず、尿がバッグへ流れやすい状態になっているかを確認してください。
尿がたまったら、バッグ下部にあるレバーやクランプなどを操作して排出します。排出口の構造や接続方法は商品によって異なるため、使用前に取扱説明書を確認することが大切です。
レッグバッグ・ウロバッグを使用する際の注意点

レッグバッグ・ウロバッグを使用するときは、ストーマ用装具との接続状態と、製品ごとの管理方法を確認します。
接続が不十分だったりチューブが折れたりすると、尿が流れにくくなることがあります。使用中もチューブに折れやねじれがないか、接続部が外れていないかを確認しておくと安心です。
接続確認のポイント
ストーマ用装具とレッグバッグ・ウロバッグは、メーカーが異なっていても接続管などを介して使える組み合わせがあります。ただし、すべての商品を自由に組み合わせられるわけではありません。
購入前に、現在使用しているストーマ用装具のメーカー名や製品名を調べ、接続できるバッグか確認してください。初めて使う場合や接続方法が分からないときは、医師や看護師、ストーマ用品の販売店へ相談する方法もあります。
衛生管理のポイント
レッグバッグ・ウロバッグの交換時期や管理方法は、製品によって異なります。1~2週間程度が交換の目安となる製品もありますが、商品によって期間は異なります。使用する製品の取扱説明書で、交換時期を確認してください。
交換時期とあわせて製品に応じた適切な管理方法を確認し、製品ごとの使用方法に沿って管理することがポイントです。清潔な状態を保つことは、感染リスクを抑えることにもつながります。
ウロバッグ(採尿バッグ)やチューブが紫色に変色した場合
ウロバッグ(採尿バッグ)やチューブが紫色に変色する現象は、「紫色採尿バッグ症候群(PUBS)」と呼ばれています。
紫色採尿バッグ症候群は、尿中の成分が細菌の働きによって最終的に「インジゴブルー」や「インジルビン」といった色素に変化し、その色素がバッグやチューブに付着することで紫色に見える現象です。便秘や尿路感染症などとの関連が指摘されています。
バッグやチューブの変色に気づいた場合は、自己判断で対応せず、医師や看護師などへ相談してください。
ストーマ用品に関するご相談はヤガミホームヘルスセンターへ
レッグバッグ・ウロバッグは、外出や就寝など、すぐに尿を排出しにくい場面で蓄尿量を増やすのに役立つ用品です。選ぶときは容量や構造に加え、使用しているストーマ用装具との接続や生活スタイルも踏まえてください。
ヤガミホームヘルスセンターでは、レッグバッグや採尿バッグをはじめ、ストーマ生活を支えるさまざまな用品を取り扱っています。オンラインショップ「e.よりそうだん」から商品を購入することも可能です。
ストーマ用品の選び方や、使用中の装具との接続について迷ったときは、ヤガミホームヘルスセンターへご相談ください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な助言ではありません。
※レッグバッグ・ウロバッグの接続方法、交換時期、洗浄方法などは製品によって異なります。使用前に各製品の取扱説明書をご確認ください。
【ご相談窓口】
ストーマ用品オンラインショップ ヤガミホームヘルスセンター「e.よりそうだん」
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【参考】
紫色採尿バッグ症候群(PUBS)|看護師・看護学生の用語辞典|看護roo![カンゴルー]
支えあい、ともに活きる 高崎市医師会 地域包括通信
尿路管理を含む泌尿器科領域における感染制御ガイドライン
