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ストーマ周囲のスキンケアの基本|皮膚トラブルを防ぐ日常ケア

ストーマ周囲の皮膚は、装具の貼付や排せつ物の影響を受けやすく、皮膚トラブルや皮膚ただれが起こりやすい部分です。こうした皮膚トラブルを防ぐためには、正しい洗浄方法や皮膚の保護、保湿といった基本的なスキンケアを継続することが大切です。本記事では、ストーマ周囲のスキンケアの基本と、日常的に意識したいポイントを分かりやすく解説します。

ストーマ周囲で皮膚トラブルが起こりやすい理由

ストーマ周囲の皮膚トラブルの要因

ストーマ周囲の皮膚トラブルで面板が貼れないといった状況になると、ストーマ保有者の生活に大きな影響を与えかねません。

ストーマ周囲の皮膚は、便や尿などの排せつ物が触れやすいことに加え、ストーマ用装具の貼付により密閉状態になりやすく、皮膚がふやけやすい環境にあります。さらに、面板の貼り替え時には皮膚に物理的な負担がかかることもあります。こうした要因が重なることで、皮膚トラブルが起こりやすくなります。

皮膚の状態には個人差がありますが、ストーマ周囲の皮膚トラブルは「体質の問題」だけでなく、排せつ物・装具・湿気などの環境要因が影響していることがあります。日々のケアや装具の使い方を見直して環境を整えることが、トラブルの予防につながります。

ストーマの皮膚トラブル・皮膚ただれの予防に大事なこと

ストーマ周囲の皮膚トラブルを予防するためには、便や尿などの排せつ物による化学的刺激と、面板をはがすときの機械的刺激から皮膚を守ることが大切です。
化学的刺激と機械的刺激からストーマ周囲の皮膚を守るためには、ストーマ周囲の皮膚を清潔に保ち、保護するケアが必要になります。

ストーマ周囲の皮膚トラブルを防ぐスキンケアの基本

ストーマ周囲のスキンケアの目的は、皮膚トラブルが起きてから対処することだけではなく、日々のケアで予防することです。洗浄・保護・保湿を無理のない範囲で続けることで、ストーマ周囲の皮膚を健やかに保ちやすくなります。

一方で、強くこすって洗う、必要以上に頻繁に交換する、複数のケア用品を重ねすぎるといった自己判断のケアは、かえって刺激になることがあります。痛みや赤み、かゆみなどが続く場合は、自己判断で無理に続けず、早めに医療従事者へ相談してください。

ここからは、ストーマ周囲の皮膚トラブルを防ぐために、日常のケアで意識したいポイントを紹介します。基本は「清潔にする」「刺激から守る」「保湿する」の3つで、皮膚の状態に合わせて無理なく続けることが大切です。

なお、装具交換の流れで見ると、一般的には①面板をやさしく剥がす(剥離)→②洗浄→③皮膚の保護・保湿→④新しい装具を貼るという順番になります。
本記事では、この手順とは別に、皮膚トラブルを予防するという観点から「清潔」「刺激対策」「保湿」の3つに分けて整理しています。以下では、それぞれの観点ごとに、意識したいポイントを紹介します。

皮膚を清潔に保つことの重要性

洗浄が不十分で、排せつ物や汗、粘着剤が皮膚に残ると、かゆみや赤み、かぶれなどの原因になることがあります。装具交換時は、汚れを落としつつ皮膚を傷つけないよう、やさしく洗浄・拭き取りを行うことが大切です。

洗浄時のポイント

洗浄ケアでは、汚れを落とすことと同時に、皮膚に刺激を与えすぎないことが大切です。洗浄の頻度やタイミングは、装具交換のときや皮膚の状態に合わせて調整し、必要以上に洗いすぎないようにします。洗ったあとは赤みやかゆみなどがないかを確認し、変化に気づけるよう観察する習慣も役立ちます。

皮膚を守る・整えることの重要性

皮膚を清潔に保つことは大切ですが、それだけでは不十分な場合もあります。刺激から皮膚表面を守り、うるおいを保って状態を整えることは、皮膚トラブルの予防につながります。また、皮膚状態が安定すると、装具が密着しやすくなることもあります。

皮膚を刺激から守るポイント

装具の貼り替えや剥がす動作は、皮膚に負担がかかることがあります。小さな刺激でも積み重なると、赤みやかゆみなどにつながることがあるため、日常的に「刺激を減らす」視点でケアを組み立てることが大切です。

ケア用品には、面板を優しく剥がすための皮膚剥離剤、皮膚表面に保護膜をつくる皮膜剤、うるおいを補う保湿剤などがあります。必要なものを目的に応じて取り入れると、皮膚を刺激から守りやすくなります。

乾燥や湿気による皮膚トラブルを予防する工夫

ストーマ周囲の皮膚は、乾燥しすぎても、湿気がこもっても、かゆみやかぶれなどの原因になることがあります。季節を問わず、面板(皮膚保護剤/粘着面)が接している範囲がふやけていないか、また、皮膚が乾燥していないかを確認し、皮膚の状態に合わせて保湿や装具交換のタイミングを調整することが大切です。

ストーマ周囲のスキンケア用品を取り入れる際の考え方

皮膚にやさしい洗浄ケア用品について

ストーマ周囲のスキンケアでは、皮膚への負担を抑えながら汚れを落とせる製品を選ぶことが重要です。ここでは、肌にやさしい洗浄ケア用品の特徴とおすすめ製品をご紹介します。

おすすめ洗浄剤:プラミューズ 洗浄フォーム

  • やわらかな泡で汚れを浮かして洗浄し、皮膚を清浄にします。
  • ヒト型セラミド5種類配合(セラミドEOP・NG・NP・AG・AP)で肌をすこやかに保ちキメを整え、ハリ・ツヤを与えます。
  • セラミドのほかにヒアルロン酸Na、アロエベラ葉エキス等の保湿成分を配合。さらに保湿成分の浸透を促すシア脂、スクワランをプラス。お肌をやわらかく保ちながら保護します。
  • グリチルリチン酸2K配合により肌荒れが気になる方にもおすすめです。
  • 用途にあわせて2サイズからお選びいただけます。

おすすめ洗浄剤:セキューラCL

  • ご自宅や外出先でも、汚れをすばやく落とす洗浄剤
  • 泡立てる必要のない洗浄剤です。スプレーして汚れを浮き上がらせ、洗い流すまたは拭き取りでOK。
  • 皮膚のpHに近い弱酸性です。洗浄後の皮膚にうるおいを与え、乾燥を防ぎます(アロエベラ葉配合)。

皮膚を守るためのケア用品の役割

皮膚表面を保護し、装具装着時の影響を和らげるために、目的に応じたケア用品を取り入れる方法があります。ここでは代表的なケア用品の役割を整理します。

ストーマ周囲のスキンケア用品は、目的に応じて必要なものを取り入れることが大切です。たくさん使うほど良いケアになるとは限らないため、皮膚の状態や困りごとに合わせて選び、使い方に迷う場合は医療従事者や相談窓口に確認してください。

  • 皮膚剥離剤:面板を皮膚から優しく剥がすことができ、機械的刺激から皮膚を守ります。
  • 皮膜剤:ストーマ用装具を貼る前に、皮膚の上に薄い保護膜を形成します。排せつ物や粘着剤からの化学的刺激、摩擦などから皮膚を保護する役割があります。
  • 保湿剤:皮膚にうるおいを与えることで、化学的刺激から保護する皮膚のバリア機能をサポートします。

おすすめの皮膚剥離剤、皮膜剤、保湿剤をそれぞれご紹介します。

おすすめ皮膚剥離剤:エセンタ™ 粘着剥離剤 ワイプ

  • ノンアルコール・ノンオイルで皮膚に優しい剥離剤です。
  • 無臭・速乾タイプ
  • 100%シリコーン素材の、サラッとした使用感
  • ストーマ用装具が簡単に剥がせます。
  • 使いやすい大判ウェットティッシュタイプです

おすすめ皮膜剤:リモイス®コート

  • 微粒子からなる保護膜を形成し、刺激や汚れなどから皮膚を守ります。
  • 肌への刺激が少ないノンアルコール性です。
  • 速乾性でべたつかず、上からテープなどの貼付も可能です。
  • 保湿剤配合。

おすすめ保湿剤:Silty®シルティ 保湿ローション

  • ピュアセリシン™とセラミドNPをW配合
  • 保湿成分を補いバリア機能を助け、肌荒れが気になる方にもおすすめです。
  • 全身ケアに最適な伸びがあり、さらっとした使用感です。
  • 皮膚保護剤や医療用粘着剤の貼付を妨げません。

ストーマの皮膚トラブル・皮膚ただれが続く場合は早めに相談を

ストーマ周囲の皮膚に赤みやかゆみ、ヒリヒリ感などの気になる症状が続く場合や、皮膚がただれたような状態になった場合は、自己判断でケアを続けず、早めに医療機関へご相談ください。
皮膚の状態には個人差があり、適切な対応は専門家の判断が必要です。気になる症状があるときは、ためらわずに相談することをおすすめします。

ストーマ周囲のスキンケアに関する相談先

ストーマ周囲のスキンケアを続けていても、皮膚トラブルが改善しない、装具がうまく貼れないなど不安があるときは、一人で抱え込まずに医療機関や専門家へ相談することが大切です。ケア用品の選び方や日常ケアの進め方に迷う場合は、ストーマ用品を取り扱う相談窓口を活用する方法もあります。

まとめ:毎日のスキンケアが安心につながる

ストーマ周囲の皮膚トラブルや皮膚ただれを防ぐためには、洗浄・保護・保湿といった基本のスキンケアを日常的に続けることが重要です。刺激を与えすぎない、皮膚状態を観察するといった小さな積み重ねが、安心につながります。症状が続く場合は自己判断を避け、早めに医療機関や相談窓口を頼ってください。

ストーマに関するご相談はヤガミホームヘルスセンターへ

ヤガミホームヘルスセンターでは、本記事で紹介した商品の他にも、ストーマ用品を豊富に取り扱っております。
ストーマ用品に関することで不安や疑問がある方は、ヤガミホームヘルスセンターへお気軽にご相談ください。

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※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個人によって適切なケア方法は異なります。ご不明な点や症状がある場合は、医療従事者にご相談ください。

【参考文献】
・倉田順子・片山育子・河村光子、ストーマケアはじめてBOOKーホップ・ステップ・パーフェクト!、株式会社メディカ出版、2022年、p.71-73、103p