「季節が変わるたびに、装具が剥がれやすくなったり、皮膚トラブルが増えたりしないか不安だ」と感じている方は少なくありません。
季節の変わり目は体調や肌の状態が変化しやすく、ストーマケアにも影響が出やすい時期です。春や秋は寒暖差による装具の密着不良、夏は汗による剥がれ、冬は冷えや乾燥によるトラブルなど、季節特有の注意点があります。
この記事では、季節ごとに起こりやすいトラブルとそのときの適切なケア方法について、わかりやすく解説します。
気温差による体調変化とストーマ保有者が抱える悩み

季節の変わり目は、朝晩と日中の気温差で自律神経が乱れやすくなる時期です。だるさや頭痛、胃腸の不調などが出やすく、体調が安定しない方も少なくありません。
ストーマ保有者の場合、こうした体調変化は排泄物の状態に影響を与えたり、装具の密着不良につながったりすることがあります。排泄物が急にゆるくなる、ガスが増える、皮膚が荒れやすくなるといった変化が起きると、装具の持ちにも影響が出やすくなります。
気温差による体調変化のメカニズム

季節の変わり目に体調を崩しやすくなるのは、気温の変化に対応しようとして、体に負担がかかるためです。体は、気温が変化しても体温を一定に保つために、自律神経が血管を広げたり縮めたり、発汗量を調整したりしてバランスをとっています。気温差が大きい日が続くと、この調整を何度も繰り返すことになり、自律神経が疲れて体のだるさや疲労感につながります。
また、気温差による自律神経の乱れにより、食欲不振や便秘、下痢などの消化器症状が現れることがあります。こうした変化は排泄物の量や固さ、回数に影響し、結果として装具の持ちの低下や漏れ、皮膚トラブルにつながることがあります。
いつもと違う体調や排泄の変化に気づいたら、早めに生活習慣やケア方法を見直すことをおすすめします。
気温差による体調変化への一般的な対策

気温差による体の負担を和らげるためには、以下のような日常生活でのちょっとした工夫が役立ちます。
- 服装の工夫
朝晩と日中で気温差が大きい日は、脱ぎ着しやすい重ね着スタイルがおすすめです。カーディガンや薄手の上着など「1枚足したり引いたりできる服」を用意しておくと、室内外の温度差にも対応しやすくなります。首・お腹・足首を冷やさないように意識すると、全身の冷え対策にもつながります。 - 生活習慣の調整
寝る時間・起きる時間が日によって大きく変わると、自律神経に負担がかかりやすくなります。できる範囲で起床・就寝時刻をそろえ、睡眠時間をしっかり確保することが大切です。ぬるめのお湯にゆっくり浸かる、寝る前にスマートフォンの使用を控えるなど、心身を落ち着かせる習慣も整えていきましょう。 - 食事のポイント
冷たい飲み物や生野菜をとりすぎると、お腹が冷えて消化機能に影響することがあります。季節の野菜を使った温かい汁物や煮込み料理など、胃腸にやさしい献立を意識すると安心です。食べ過ぎ・飲み過ぎを避け、腹八分目を心がけることも、体調を整えるうえで役立ちます。 - 水分補給
涼しくなると「喉が渇いた」と感じにくくなり、水分摂取量が自然と減りやすくなります。こまめに水分をとる習慣をつけ、起床時や入浴前後など、脱水になりやすいタイミングでは意識して補給することが大切です。
ストーマ保有者が気をつけたいポイント

ここからは、一般的な対策に加えて、ストーマ保有者が特に配慮しておきたいポイントを解説します。
服装に関するポイント
重ね着が増える秋冬の時期は、お腹まわりが知らないうちに圧迫され、ストーマや面板に負担がかかることがあります。特にウエストを強く締めつける服は、装具の動きを妨げたり、面板の浮きや剥がれの原因になったりします。
お腹にゆとりのある衣服を選び、肌着や腹帯を活用してストーマ周囲をやさしく保護することが大切です。衣服の縫い目やベルトが装具に当たっていないか、ときどき確認しながら、季節に合わせて暖かさと着心地のバランスを整えることがポイントです。
食事に関するポイント
気温差が大きい時期は、体温調節の負担から自律神経のバランスが乱れ、食欲や消化のリズムが変化することがあります。こうした体調の変動は排泄物の状態にも影響し、いつもよりゆるくなったり固くなったりするケースが見られます。ストーマ保有者の場合、排泄物の変化は装具の持ちや皮膚トラブルにつながるため、普段より食事内容への配慮が必要です。
排泄物がゆるいときは水分の多い食材を控えめにし、逆に便秘気味のときは食物繊維や水分を意識して補うなど、状態に合わせて調整することが大切です。
水分補給に関するポイント
涼しくなると喉の渇きを感じにくくなり、水分摂取が減りやすくなります。ストーマ保有者にとって脱水は排泄物の濃さや量に影響し、装具トラブルにつながることがあります。
水やお茶に加え、水分と電解質を補える飲料や水分補給ゼリーを取り入れ、こまめな水分補給を意識することが大切です。特にイレオストミーの方は、水分不足が排泄物の性状に反映されやすいため、季節の変わり目はより注意が必要です。
気温差によるストーマ用装具のトラブルへの対策

ここでは、季節の気温変化が装具にどのような影響を与えるか、そしてどんな対策が役立つのかを解説します。
気温・湿度の変化による装具密着不良
気温や湿度が変化すると、面板(皮膚保護剤)の状態も影響が出やすくなります。気温が低いと面板の柔軟性が低下し、肌になじみにくくなることがあります。そのようなときは、装具を交換する前にお腹まわりを温める、または面板を手のひらで包んで少し温めてから貼ると、密着しやすくなります。
一方、気温が高い季節は発汗量が増え、汗で面板の粘着力が低下しやすくなります。水分に強いタイプの皮膚保護剤、ストーマベルトなどを組み合わせることで、密着性を高めやすくなります。
気温や湿度の変化に合わせてこうした工夫を取り入れることで、装具の持ちも安定しやすくなります。
関連記事
乾燥による皮膚トラブル
空気が乾燥する季節は、皮膚のうるおいが失われやすく、バリア機能が低下して赤みやかぶれが起こりやすくなります。ストーマ周囲の皮膚は、装具の貼り替えや粘着剤の影響も受けているため、より丁寧なケアが必要です。
装具交換時は、皮膚をこすりすぎないようやさしく洗い、保湿のできる洗浄剤や装具の張り付きを妨げない保湿剤を取り入れると、状態を整えやすくなります。保湿剤を使用する場合は、保湿剤が肌に馴染んだことを確認してから貼付しましょう。乾燥が強いと感じるときは、交換のたびに皮膚の様子をよく観察し、早めに保湿ケアを取り入れると安心です。
ストーマに関するご相談はヤガミホームヘルスセンターへ
季節の変わり目は体調が変化しやすく、装具のトラブルも起こりやすい時期です。体調管理と季節に合わせたケアを心がけることで、より快適に過ごせます。
ストーマ管理で不安がある方や、ケア用品の選び方、交換方法に迷っている方は、ヤガミホームヘルスセンターまでお気軽にご相談ください。専門のスタッフが、あなたの生活に寄り添ったサポートを行います。
【ご相談窓口】
ストーマ用品オンラインショップ ヤガミホームヘルスセンター「e.よりそうだん」
詳しくはこちら
| ご連絡先電話番号 (通話料無料) | 0800-200-7772 |
| 受付時間 | 月〜金曜 9:00~17:00 |
| 休業日 | 土曜・日曜・祝日・年末年始 |
| オンラインショップメール | shop@yagami-e-yorisoudan-stoma.com |



