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ストーマから出るガスの音が気になる方へ|日常でできる音対策とアクセサリー選び

「会議中にガスの音が鳴ったらどうしよう」
「外出先でガスの音が漏れていないか気になる」
「食後にガスの音が大きくなってしまう」
ストーマ保有者にとって、日常生活におけるガスの音は、デリケートで大きな悩みの一つではないでしょうか。しかし、日常生活の中でちょっとした工夫を取り入れることで、不安を和らげて過ごすことは十分に可能です。

本記事では、ガスの音が出る原因や、音が大きくなりやすい具体的な状況をわかりやすく解説します。さらに、食事管理やガス抜きのコツ、姿勢の工夫といった今すぐ実践できる対策から音が出にくい装具の特徴やアクセサリー選びのヒントまで、具体的な情報をご紹介します。

ストーマからガスの音が出る原因とメカニズム

ストーマ保有者の多くが悩むガスの音問題を解決するためには、まずなぜ音が発生するのか、その仕組みを理解することが重要です。

ガスの発生から音が出るまでのメカニズムを知ることで、効果的な対策を講じることができます。

ガスが溜まりやすい腸の仕組み

ガスの主な原因は、食事をする時に食べ物や唾液とともに取り込まれた空気です。ガスの約80%が食事中に飲み込んだ空気といわれており、残りの20%が腸内細菌の活動により発生したものとされています。

小腸に造設されたストーマでは飲み込んだ空気が、結腸に造設されたストーマでは腸内細菌が関与するガスが主な原因となります。腸内細菌は消化されなかった炭水化物を分解する際にガスを産生するため、食事の内容によってもガスの発生量が変化します。

排ガス時に音が発生する理由

ストーマには肛門とは違って括約筋がないため、ガスの排出をコントロールすることができません。そのため、ガスが発生すると自然に体外へ排出されることになります。

このとき、腸の動きやガスの勢い、体勢などによって、ストーマからガスが出る際に音が発生することがあります。このような音は自然な生理現象ですが、食事内容を含めた生活上の工夫によって、ガスの発生を抑えることが可能です。

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音が大きくなりやすい状況

バルーニングという現象が起きているときは、特に音が大きくなりやすい状況です。バルーニングとは、パウチ内にガスが溜まって袋が膨らむ現象のことです。この状態では、ストーマから新たにガスが排出される際に、パウチ内の圧力によって通常より大きな音が発生することがあります。また、排出口を開けてガス抜きをする際にも、溜まったガスが一度に排出されるため音が発生しやすくなります。

また、ガス抜きフィルターの便による目詰まりも、ガスの通り道が狭くなり音が増大する原因となります。特に水様便が出る方の場合、フィルター部分に排泄物が付着しやすく、フィルター機能が低下することで音の問題が悪化する傾向があります。

日常生活で実践できるストーマから出るガス音の対策

ガスの音を軽減するためには、まずガスの発生量を減らし、適切なタイミングでガス抜きを行うことが重要です。また、日常の姿勢や動作を少し工夫することで、音を軽減することも可能です。

ガスが発生しにくい食事のとり方

ガスを抑制する食品として、ヨーグルト、味噌、納豆、キムチ、甘酒などの発酵食品や、レモンなどの酸性の食品が効果的です。一方、ガスを発生させやすい食品である炭酸飲料、キャベツ、カリフラワー、山芋、豆類は控えめにしましょう。

食べ方の工夫も重要で、口を閉じてゆっくりよく噛んで食べることで空気の飲み込みを減らすことができます。また、ストローの使用やガムの摂取を控えることで、ガスの発生量を大幅に抑えることができます。

ガス抜きの正しいやり方

パウチが膨らんできたと感じたら、まずパウチを軽く押して、フィルターからガスが抜けるかを確認してください。ガスが抜けない場合は、排出口からガスを抜く必要があります。ツーピース装具をお使いの方は、面板とパウチの嵌合部(接合部)からもガスを抜くことができるため便利です。

この方法ではガスが防臭フィルターを経由しないため、においが発生する可能性があります。そのため、トイレなどプライベートな場所で行うことをおすすめします。

姿勢と動作の工夫

ガスが出そうになった時は、ストーマの上に軽く手を当てることで音を軽減できます。ストーマが左側の方は左手首を、右側の方は右手首をストーマの上にそっと置くと、音が手首から上に向かって発散されます。

座る位置を工夫することも効果的で、腹圧がかかりにくい姿勢を心がけ、前かがみになることを避けることも重要です。
外出時にはストーマベルトなどのアクセサリーを使用することで、装具の安定性を高め、音の軽減に役立てることができます。

ガス音防止のための装具交換のタイミング

フィルターの目詰まりを確認するには、パウチを軽く押してガスが抜けるかどうかをチェックしてください。ガスが抜けない場合は、フィルター機能が低下しており音が発生しやすい状態です。

ストーマ用装具は、各メーカーが定めた交換目安を守って使用することが重要です。数日間使用すると、フィルター部分が目詰まりを起こし、機能が低下してしまいます。大切な会議や外出の前には装具の状態を確認し、フィルターの機能が低下している場合は装具の交換を検討してください。これにより、フィルター機能を最大限に活かし、音の軽減効果が期待できます。

防音のためのアクセサリーの選び方

現在販売されている装具の多くにはガス抜きフィルターが備わっており、消臭をしながら自然にガス抜きをします。ガスの音が気になる場合は、防音機能を持つパウチカバーの活用が効果的です。

防音パウチカバー「しずか」は遮音率55%の防音機能を持ち、ガスが出るときの音を抑制します。さらに特殊コーティングによる防臭効果も兼ね備えています。このような防音専用のパウチカバーを使用することで、日常生活での音の不安を軽減することができるでしょう。

ヤガミホームヘルスセンターでは防音効果のあるパウチカバーを取り扱っており、日常生活での音の軽減に役立ちます。

防音パウチカバー しずか

遮音率55%の「防音・防臭」機能性パウチカバーです。裏地にはやわらかなキルト生地を使用し、ガス排出時の音や装具のこすれる音をしっかり軽減することができます。

ストーマ保有者の音への不安と向き合い、日常を安心して過ごすためのヒント

ガスの音は完全にコントロールできないため、不安に感じるのは自然なことです。しかし、自分が思うほど他人には気づかれていないことが多く、過度に心配する必要はありません。

経験を重ねることで、ガスが出るタイミングを事前に察知できるようになる方もいらっしゃいます。
静かな場面でどうしても気になる場合は、ストーマの上に軽く手を当てることで音を軽減できます。
この方法を覚えておくと、日常生活を送るうえでも安心です。

ストーマに関するご相談はヤガミホームヘルスセンターへ

ストーマから出るガスの音対策には、発生メカニズムの理解と適切な対処方法の実践が重要です。食事の工夫やガス抜きの方法、防音アクセサリーの活用、装具交換のタイミングなど、さまざまなアプローチを組み合わせることで音の軽減を図れます。

ストーマに関することで不安や疑問がある方は、ヤガミホームヘルスセンターまでお気軽にご相談ください。

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